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カクレクマノミ『ニモ』|水槽レンタルを彩る海水魚図鑑

皆さんは「カクレクマノミ」という海水魚をご存じでしょうか?どちらかと言えば、ディズニー映画『ファインディング・ニモ』に出てくるお魚『ニモ』の方がピンとくる方も多いかもしれませんね。

このお魚は、沖縄~フィリピン・インドネシアなどの太平洋南側に生息するスズメダイ科の海水魚で、一般的によく知られている普通のクマノミとは別の種類になります。

基本的に生まれた時に性別はなく、群れの中で早熟した大きな個体が♂(オス)となりペアを形成します。その後、より大きな個体が♀(メス)となり繁殖行動を行います。*雄が雌に性転換する

クマノミとは逆にハナダイの仲間は、最大の個体が♀→♂に性転換しますし、ウミウシなどの生き物はそもそも雌雄同体と言って、単体で繁殖行動がとれます。

陸地よりもはるかに広大な海の中では、同種の生き物に出会う機会が限りなく低いので、効率的に進化した結果なんでしょうね。こういった事は人間では考えられない事ですが、魚(海の生物)の世界では割とよくある事例です。

もう1つ特徴的な事と言えば、クマノミとイソギンチャクの「共生」が有名ですよね。

「セジロクマノミ」と「シライトイソギンチャク」の共生シーンはこちら

クマノミは、世界におおよそ30種類ほど存在しておりそれぞれ独特の模様や色彩があったり、若干形状も異なっています。

そして面白いことに、イソギンチャクにも多くの種類が存在するのですが、クマノミによって好むイソギンチャクの種類も異なっています。

今回ご紹介しているカクレクマノミは、慣らせば色々な種類のイソギンチャクに入ってくれるのですが、最も好むイソギンチャクは、「センジュイソギンチャク」と「ハタゴイソギンチャク」の2種類です。

この2種類のイソギンチャクは、自然下では比較的大型になる種類であり、水質環境調整もやや難しい部類に入るため、ライブコーラル(生きたサンゴ)を管理できるくらいの設備でないとカクレクマノミとの共生シーンを見るのは難しいです。

本来、クマノミとイソギンチャクの共生はお互いにメリットがあり行っています。

・クマノミのメリット→イソギンチャクの中に入ることで、クマノミを捕食する外敵から身を守ってもらう事が出来る。*イソギンチャクの触手には刺胞毒を呼ばれる毒がある

・イソギンチャクのメリット→クマノミがいることでクマノミの食べたエサの残りを食べられる。*積極的にエサを運ぶという説もありますが、筆者は見たことがありません

ここで、クマノミが何故イソギンチャクの毒にやられないのか?という疑問があるかと思います。

実はクマノミの表面には特殊な粘膜が出ており、これのおかげでイソギンチャクの刺胞毒から守られている為、イソギンチャク内で生活することが出来ています。

むかしTVで見た企画で、クマノミの体表粘膜を人為的に取り除く実験を行っていたのですが、やはりクマノミでもイソギンチャクの刺胞毒でダメージを受けているシーンがありました。今思うと、クマノミからすると結構ハードな企画ですよね(-_-;)*すぐ救出されていたような記憶がありますが…

つまり、イソギンチャクも特にクマノミを意識して共生しているわけではなく、「何かクネクネ付近にいるけど別に支障ないから良いか」的な感じなんでしょうかねw

と、何だかここまで書くと水槽内でもクマノミ+イソギンチャクは常にセットでないと飼育できないのでは?と思われるかもしれませんが実は全然そんなことありません。

むしろ先程記述した通り、イソギンチャク(特にカクレの好む2種)は飼育難易度がカクレクマノミ単体よりもはるかに高いため、一般的にはイソギンチャク無しの方がはるかに状態良く管理できると思います。

クマノミ飼育においてイソギンチャクがある方がクマノミの状態が良い的な記事もたまに見ますが、全くそんなことはないと無いと思います。自然下と違い、基本的に水槽内には自分を捕食する外敵もいませんので。

ただ、やはり本能としてイソギンチャクに入る時の安心感はあるようで、水槽環境下でイソギンチャクがない場合、他の触手のあるサンゴ(ハナガサやタコアシサンゴ)や、ケヤリムシ(無脊椎動物の1種)、何なら人工的なサンゴの玩具っぽいのに入る子もいます。これは完ぺきに個体差があって、入らない子は全く反応しませんし、入る子はそれっポイものにもすぐ入りったり、寄り添ってスリスリしますw

ディズニー映画『ファインディング・ニモ』の影響で、一時期大ブームになったカクレクマノミですが、その当時はほとんどが海で採取された個体が主要だったため、ブームに乗じた需要に供給が間に合わず、一時的に全く入荷しないという現象が起きました。*併せて映画に登場していたナンヨウハギ(『ドリー』)や、キイロハギ、スカンクシュリンプなどの海水の生物全般がそうでした…

映画公開前には、普通に流通していたわけですから…、そう考えると人間のエゴって本当に恐ろしいですよね(-_-;)

現在は、かなり多くの地域で養殖技術(ブリーディング)が盛んになったこともあり、小さな個体のほとんどが養殖個体になってきました。*以前は養殖地がアメリカをはじめとした大西洋側だった事もあり、輸送費がかさむことから採取したワイルド個体よりはるかに高額でした

とはいえ、養殖個体のカクレクマノミはワイルド個体に比べ病気になりづらく、人工海水にも慣れているので非常に飼育しやすい海水魚とも言えます。

こちらの水槽のカクレクマノミ君も、弊社のストック水槽でしっかりと状態良く管理されていますので、来月には新たな環境に旅立つ予定です。*旅立った先の水槽で死んでしまったり、死にそうな『ニモ』を見るのは嫌ですもんね(´;ω;`)

~A.N.G~では、このようなスタンダードな熱帯魚や海水魚であっても、動画のようにしっかりと状態を整えたものしかご用意しませんので、安心して水槽のレンタル(リース)が可能です(*^.^*)

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