水槽レンタルなら~A.N.G~!サービス内容をプロ目線でしっかりと解説②
前回の記事では、「水槽レンタル(リース)」というサービスの内容についてご説明させて頂きました。
そこには必ず水槽のアフター管理がついてくるのが通常であるとの内容も説明したのですが、今回はそのアフター管理の基本である「水槽メンテナンス」というサービスについてプロ目線でしっかりと解説していきたいと思います。
前回の記事:「水槽レンタル(リース)」の内容をプロ目線でしっかりと解説➀
目次
「水槽メンテナンス」サービスとは?
「水槽レンタル(リース)」のサービスにはほぼ確実にアフター管理もセットになっているという事を前回の記事に書かせて頂きました。
簡単に言うと、このアフター管理の事こそが「水槽メンテナンス」サービスです。
~A.N.G~では、汎用サイズの水槽一式をレンタル出来る「水槽レンタル(リース)」と、お手持ちの水槽機材やオーダー製作品のアフター管理を請け負う「水槽メンテナンス」の2パターンのサービスをクライアントに対して提供させて頂いております。*どちらもアクアリウムの出張メンテナンス付になるため煩雑で時間のかかるアクアリウムの管理が一切いらなくなるサービスという訳です。
「水槽レンタル(リース)」と「水槽メンテナンス」サービスの違いについてはこちら
では何故「水槽レンタル(リース)」のサービスにはアフター管理が必要なのでしょうか?
そもそも水槽はキレイなディスプレイを施し、そこに美しいお魚達が優雅に泳ぐ姿を見ることで、日々の喧騒を忘れ多くの方に癒しを与えてくれる効果がある素晴らしい存在になります。
しかし、それは水槽をセットすれば終わりという訳ではありません。中に入っているお魚達には常にエサを与えなければなりませんし、当然そのお魚達は水の中で排泄も行っています。更に、水が存在するだけで色々な種類のコケ(藻類・一部バクテリア類)が常に発生していきます。
水槽を何もせずにこのまま放置しておくと、お魚達は餓死してしまったり、老廃物のたまった水により呼吸困難や病気になって死んでしまいます。
また、コケはそのものの除去だけでなく、光の量や照射時間の調整を日々行っていかないとあっという間に水槽内を覆いつくしてしまいます。
場合によっては中が全く見えなくなってしまうほどに増えてしまうケースもあります。これではそもそも水槽を置く意味がありませんし、正に本末転倒です。
*手付かずからコケにより中が全く見えなくなってしまった水槽
上の画像のようにまでなってしまうと、現存の機材のみで当初の美しさを取り戻すのが非常に難しくなるうえ、余計な機材の買い替えが発生したり結果的にかなり清掃の作業時間もかかってしまいます。
ご家庭内で熱帯魚飼育をされている方のお話でよくお聞きするのが、往々にして女性陣に不評だと仰られるケースがあります。その理由は、多忙を理由に定期的な清掃作業が行き届かなくなり、上の画像のような状態になる事が大きく関係しています。
当たり前というか、むしろ女性の方が男性よりも美くしいものに対しての関心は高いはずです。女性に不評なのは、いかに管理の行き届いていない水槽が多いのかを如実に表しているだけだと思います。
つまり水槽(アクアリウム)を楽しむという事=水槽のメンテナンス(定期的な管理)は必須であり、一般的にこの定期的な水槽管理の事を水槽メンテナンスと呼んでいます。
どのような水槽でも、一度プロが水槽メンテナンスを行えば、見た目の美しさだけでなく、水質を含めた維持管理に必要な見えない部分までもしっかりと計算されたものとなっています。
先にご説明した「水槽レンタル」というサービスは、ただ単に水槽機材のレンタルをしている訳ではなく、この「水槽メンテナンス」の作業がセットになるからこそ本当の価値があるサービスになり得るのです。
*先ほどの手付かずの水槽もプロの手にかかると数時間でこのように生まれ変わります。常にこの状態を維持する事が、水槽メンテナンスサービスのメリットです。
具体的にどのようなサービス内容なのか?
この「水槽メンテナンス」サービスの具体的な内容を知る為には、まずは水槽のメンテナンス用関連機材について説明していきたいと思います。
多くのアクアリウムメーカーより販売されている商品の中には、定期的な水槽メンテナンスをいかに先延ばしにする事が出来るかの商品が多く販売されています。
代表例としては水の劣化を遅らせるろ過機(フィルター)や活性炭、コケの発生を遅らせるコケ抑制剤などがそれにあたりますが、多くのメーカーから類似の商品が販売されており、素人ではどれをチョイスして良いかが非常に分かりずらい面があります。
更にその水槽環境をトータルで把握できる経験値がないと、折角のその商品の効果が全く発揮されないケースもあります。
また当然ですが水槽内のお魚達は、水槽内から出ることは一切出来ません。食事をする場所、排泄をする場所、運動をする場所全てが水中になる為、その水質の管理はヒトの手が入らない限り絶対に良くなることはありません。
どんなに優秀なろ過機(フィルター)を用いても、最終的には定期的な換水作業は必須になってきます。*商材の中には「水換え不要」をうたったものや、換水不要のシステムを売りにした水槽設計等もありますが、魚の量や環境を100%管理出来ない状況でないと難しいと考えられます
~A.N.G~の「水槽メンテナンス」サービスには、以下の内容が全て含まれています。
コケの清掃(除去)、抑制対応
換水(水交換作業)
機材の安全点検
お魚のレンタル*生体補償
質の高いレイアウト(装飾)の製作*重要
コケの清掃(除去)、抑制対応
先にご説明したとおり水槽内に水が存在すると常にコケ(藻類、一部バクテリア)等が発生してきます。
その種類には、茶色・緑色・黒色・赤色等様々なものがありますが、このようなコケは水槽表面や水槽内装飾品(流木やライブロック、人工物)、底砂に至るまであらゆる場所に発生します。なかには水槽内であまり動きの無い貝類や一部カニなどの甲殻類の殻にまでコケが発生する事もあります。
「水槽メンテナンス」サービスにおいてはこのコケを清掃(除去)する事は基本中の基本になりますが、どこまで行っていくのかは~A.N.G~では、クライアント毎に常に美しい状態を提供できるレベルにまで行う事を大切な指標としています。
水槽表面や、機材についたコケの除去は当たり前なのですが、水槽内の装飾についたものに関してはケースバイケースでコケ類を残していた方が見栄えが良いと判断する場合もあるからです。
また、コケが発生する環境のコントロールには照明の点灯時間や、直射日光の有無、餌の量(=魚の量)、照明機材の選定、コケ抑制剤の仕様の有無等複数の要素があります。
当然全ての条件をこちらで決定する事は出来ませんので、設置先のクライアントにとって何がその場所の水槽に求められているかを総合的に判断し、どの程度までのコケの量が許容範囲かを時間をかけて判断していきます。この点は、全てご自身の判断で行える趣味のアクアリウムとの大きな違いです。
ただ、許容範囲といっても一般の方が気になるほどの量ではないことは間違いありませんが。
実際の作業方法としては、水槽の素材(主にガラスかアクリル)によって使い分けますが、スクレーパーやスポンジ、ブラシ等を使って行っていきます。
*左からスクレーパー、スポンジ、メラミンスポンジ
底砂部分にもコケは付着してくるので、スクレーパーにより一度砂をよけてコケを落としていきます。
特にアクリル製水槽の場合、巻き込んだ砂がスポンジやスクレーパーに付着したままコケ落としを行うと簡単にキズになってしまう為、慎重に行っていきます。
台所用によく使用される「激落ちくん」等のメラミン性スポンジは非常によくコケを落とすのですが、アクリル水槽においては非常に見えずらいキズを発生させている為、原則使用は出来ません。*ガラス水槽は問題ありません
換水(水交換作業)
水槽内では常にお魚達がエサを食べ、排泄を繰り返しています。詳しくは割愛しますが、水中に溶け込むエサや排泄物はアンモニアと呼ばれるお魚達にとって非常に有害な物質になります。
素人の方が金魚を飼育し始めたとき、昨日まで元気にエサを食べていたのに突然死んでしまった経験をする事があるのですが、これは残餌のタンパク質がアンモニアに返還されたり、排泄物そのものがアンモニアである為です。お魚達の多くは鰓により水中の酸素を取り込み呼吸をしています。水中にアンモニアが存在すると、鰓による酸素の吸収を阻害されてしまいます。結果的に金魚が死んでしまうという原因になっているのです。
水槽内ではこのアンモニアを比較的無害にする、「アンモニア」→「亜硝酸塩(アンモニアより毒性が低いが魚には有害)」→「硝酸塩(左記よりは毒性は低いが蓄積すると有害)」という自然界では通常に行われているサイクルを人工的に作り出す必要があります。
主にろ過機(フィルター)によってそのサイクルを作り出すのですが、最終産物の「硝酸塩」はその分解工程が特殊な環境でないと作り出せないため、結果的に最も水槽内で蓄積する物質となります。
趣味でアクアリウムを行われている方ならご存じですが、海水のイカ類やサンゴ類の無脊椎動物等は一般的なお魚等と比べるとこの「硝酸塩」の量にも過敏に反応してしまう為、非常に飼育難度が高いといわれています。
つまり換水作業=硝酸塩の除去が目的であり、その換水量はろ過機(フィルター)の種類、水槽内のお魚の種類、定期メンテナンスの頻度によって決まってきます。水槽内の全部の水を交換することはほとんどなく、全体水量の1/3~1/2程度の部分換水にすることがお魚にも負担が少ないため良いとされています。
方法としては、~120㎝程度までの水槽ならバケツやポリタンクなどの水受けを用意し、専用のホース+クリーナーにより水を吸い出していきます。この時、底砂中に含まれる老廃物(デトリタス)も同時に吸い出していくことが重要です。専用のホース+クリーナーには既存メーカーから販売されているものもありますが、より多くの換水を短時間で行う場合には~A.N.G~オリジナルで制作した専用ホースを作成して行っています。
ホースが細いので水を吸い過ぎずに済むので小型水槽の換水に非常に便利です
~A.N.G~お手製の換水用クリーナーとホース
ホースが太くなり換水スピードも上がり、しっかりとレイアウトの隙間にも入ります
機材の安全点検
水槽機材には多くの種類が存在し、その複合にてアクアリウムは成立しています。そのため全ての点検箇所を作業の前後に細かくチェックしていきます。
~A.N.G~では専用のチェックシート(作業報告書)を作成し、水槽(外観、内部含む)にキズ・水漏れ等は無いか、架台、架台化粧、配管からの水漏れ等の基本点検箇所の確認を行います。熱伝導系統に関わる部分は、熱を発するヒーターや逆に冷却するクーラー等がある為、特に念入りにチェックしていきます。
そして最も注意が必要な個所がコンセント(タップ)部になります。
この部分は水槽機材の心臓部となる機材のコンセント類が集中する訳ですが、この部分の点検・清掃はプロであれば最も注意する点検箇所となります。
皆さんも家電(冷蔵庫やテレビ)のコンセントがホコリまみれになっている事はありませんか?溜まったホコリを放置しておくとトラッキング現象と呼ばれる発火現象が起こってしまい大変危険です。トラッキング現象とは簡単にいうと、ホコリが空気中の湿気を含みコンセントにつまり漏電→発火→火災となる現象の事です。
今から6年ほど前の事になりますが、東京・有楽町のパチンコ店から出火が起こり周辺のゲームセンター等を巻き込む火災が起きました。有楽町駅は、日本の新幹線ターミナルとして中心の東京駅の直ぐ隣の駅です。年始早々だった事もあり、東海道新幹線を含む多くの列車が運転見合わせの大惨事となりました。
実はこの火災の原因は、パチンコ店に展示してあった熱帯魚水槽のコンセント部からの出火が原因だったそうです。
当時、私の父がJR東日本に勤めていたこともあり、大慌てで電話がかかって来たのを今でも鮮明に覚えています。当然私の行っているビジネスを知っておりましたので、私が管理している水槽ではないのか?との心配だった訳ですが、勿論違いました。
後で聞いた話ですが、この水槽を管理していた業者さんは年末に水槽メンテナンスの作業に入っていたばかりだったようです…。
プロとして水槽の中に目を向けるのは当然なのですが、こういった見えない部分までしっかりと管理出来ないと、思わぬ大事故を引き起こすことになる可能性があるという事を肝に銘じていかなければならない出来事でした。
付け加えると、日本は地震大国です。地震等によりコンセント部に水がかかる可能性が無いように十分注意してコンセントタップを配置し、万が一の対策をしておく考慮も非常に重要です。
~A.N.G~では、作業報告書のチェック項目の中でも特にこの部分の点検は注意するよう徹底しており、ホコリ等が溜まらないよう定期的にコンセントの抜き差しをしたうえ、乾いたタオルでふき取とる事でしっかりとトラッキング対策を行っています。
お魚のレンタル*生体補償
~A.N.G~の「水槽レンタル(リース)」サービスには機材保証とお魚の生体補償がついています。
それに対し「水槽メンテナンス」サービスでは、既に水槽をお持ちのクライアントや、特殊形状水槽(半円や円柱、台形等)をオーダー・ご購入頂きアフター管理を請け負う契約内容になっていますので、基本的に機材の保証はついていません。
しかし、水槽内のお魚に関しては基本的には生体補償をつけるように対応させて頂いております。
その理由としては、「水槽レンタル(リース)」「水槽メンテナンス」どちらのサービスもトータルでアフター管理することに関しては全く同じですので、お魚の生死に関わる部分も弊社の管理技術次第になります。
従ってお魚はレンタル扱いにして生体補償をつけておけば、何かの原因でお魚が死んでしまった場合でもクライアント、弊社共に納得のいく内容となる為、トラブルになる事がありません。
*ただし、お魚があまりに高額な種類・希少性の高い種類をご希望のパターン、超大型水槽で過剰な生体量をご希望のパターン、そもそもアフター管理できる設備を備えていない水槽のパターン等の場合はこの限りではありません
質の高い水槽レイアウト(装飾)の製作とレンタル*重要
「水槽レンタル(リース)」、「水槽メンテナンス」どちらのご契約のパターンであったとしても業者による差を最も見極めなければいけないのは、実はこの水槽レイアウト(装飾)技術の差です。
「水槽のレイアウト(装飾)なんてお魚を引き立たせるただの飾りでしょ?」
もしもこのサービスをご利用になりたいとお考えの方、ご利用中の方でこのようなお考えでしたら大きな間違いであり、非常に無駄な費用をかけている事になりかねません。
まずは百聞は一見にしかずです
そして····
実は、1枚目~5枚目まで全て同じ水槽を使った画像です。
2枚目以降の水槽画像は~A.N.G~にてディスプレイを含めた管理をさせて頂いた後の画像になります。基本的にメンテナンスの直後に撮影したものになるので、お魚達が岩陰に隠れてしまっていますが通常時のお魚のボリュームはほぼ同じかそれ以上の数が入っています。
しかし、比較して頂きたいのはそこではありません!
水槽全体のディスプレイの雰囲気が全く異なっているのがお分かりでしょうか?
これは、弊社のディスプレイサービスの一つで、季節の造花やアイテムをアレンジした水槽になります。年間を通して定期的に変化が楽しめる為、大変多くのクライアントに喜ばれているディスプレイパターンです。
この水槽が設置されている場所は、内科クリニックさんなのですが、毎日多くの外来患者さんがいらっしゃいます。その患者さんたちは、当然診療に来ているわけですが一度診療・治療が終われば、しばらくはこのクリニックさんに来ることは無くなります。サービス内容がお魚を見せる事に片寄った水槽の場合、次回同じ患者さんが来た際にはその水槽に興味を持たれるでしょうか?
より変化を感じられ、同じ患者さんからでも関心を持って頂けるのは、間違いなく2枚目以降の水槽であると~A.N.G~では考えております。
水槽内部のディスプレイも大きく異なります。ベースとなる岩(ライブロック)の量は、1枚目と2枚目以降の画像もほぼ同じです。ですが岩組の構図・組み方が全く異なりますので、水槽内にいるお魚達にとって泳ぐスペースと隠れるスペースが生まれ水槽全体が広く感じられるように見えるはずです。
~A.N.G~では、水槽ディスプレイを製作する際には水槽をデッサンのキャンバスのようにイメージし、正面から見る構図と俯瞰して全体を見る構図の2点を踏まえて、最終的に全体のバランスを考えながら完成させていきます。
水槽=お魚の飼育容器の概念は無く、お魚も水槽というインテリアを構成する1つのパースとして考えて水槽のディスプレイを製作しています。
単に管理するスタッフの感性に頼り製作しているわけではなく、その水槽毎に基本的な構図をもって水槽ディスプレイの製作にあたらせて頂いております。
「水槽レンタル」、「水槽メンテナンス」サービスご利用時には定期的な費用が発生するものですので、しっかりと金額や契約内容などを吟味して管理業者を選定して頂くべきです。
ただし、根本的に水槽を置く理由はその場所の見栄えを向上させ、見た方に常に喜んで頂く事が最も多い理由となるはずです。
だからこそ業者を比較するうえで最も重要視しなければならないのは、しっかりとクライアントに満足して頂く事を忘れず、常に新しい技術と考え方を取り入れ、喜ばれる水槽ディスプレイを製作できる業者さんであるのかを判断してみて下さい。
これは非常に簡単な方法で、設置事例の内容を良く見比べてみる事だけですので。
終わりに
本記事では、「水槽レンタル(リース)」「 水槽メンテナンス」というサービスを20年以上行ってきたプロとしての目線で「水槽メンテナンス」の重要性を解説してきました。
~A.N.G~では、埼玉・東京・神奈川・千葉・群馬エリアを中心に質の高いアクアリウム水槽のレンタル、リースを出張メンテナンス付で導入をご検討の皆様のお役に立てるでしょう。
特に他社からの切り替えでたくさんの感謝のお言葉を頂いております。これからもその声を大事にひとつひとつ丁寧に水槽のレイアウト製作して参ります。 水槽でお困りの際は現状のサービスが当たり前と思わず、是非お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。
お問い合わせは下記から